🏠 外食中心でも「家のごはん」は特別
台湾では外食が一般的ですが、
それでも多くの人が「家で食べるごはん(家常菜 jiācháng cài)」を特別なものと感じています。
仕事が忙しい平日には外で済ませても、
休日や家族が集まる日には家で料理をする人が増えます。
家の味には、「家族とのつながり」や「お母さんの思い出」が詰まっているのです。
🍳 台湾の家庭でよく出る定番メニュー
台湾の家庭料理は、シンプルながら栄養バランスがよく、
ごはんがすすむ“やさしい味つけ”が特徴です。
料理名 中国語 ピンイン 説明
魯肉飯 lǔ ròu fàn ルーローファン 甘辛く煮た豚肉をかけた定番ごはん
炒青菜 chǎo qīngcài チャオチンツァイ ニンニク炒めの青菜。どの家庭にも必ず登場
蛋炒飯 dàn chǎofàn タンチャオファン 卵チャーハン。冷蔵庫の残り物で手早く作る定番
燴飯 huì fàn フェイファン あんかけごはん。野菜と肉をとろみソースで
排骨湯 páigǔ tāng パイグータン 骨付き肉のスープ。体を温める家庭の味
蒸魚 zhēng yú ジョンユー 魚を蒸して生姜と醤油をかけた健康料理
どの家庭も「炒める」「煮る」「蒸す」といった調理法を大切にしており、
中医学的な“体を温める・整える”考え方も自然に取り入れられています。
🍚 “お母さんの味”=家常菜(jiācháng cài)
「家常菜」とは、特別な料理ではなく、“いつもの家庭の味”という意味。
日本の「おふくろの味」と近いニュアンスです。
💬よく使われる表現
這是媽媽做的家常菜。
(Zhè shì māma zuò de jiācháng cài./これは母が作った家庭料理です。)
吃起來很有家的味道。
(Chī qǐlái hěn yǒu jiā de wèidào./食べると家の味がするね。)
家常菜には派手さはないけれど、
心がほっとする“台湾の温かさ”が詰まっています。
🥢 家族で囲む円卓の風景
台湾の家庭では、丸いテーブル(圓桌 yuán zhuō)を囲むのが一般的。
料理をたくさん並べて「大家一起吃(みんなで食べる)」ことが何より大切です。
各自の皿に取り分けるよりも、
「共食(gòng shí)」というスタイルでシェアしながら食べるのが台湾流。
家族の会話や笑い声が絶えない、まさに“人情の食卓”です。
👩👩👧👦会話例
媽媽:多吃一點!
(Māmā: Duō chī yìdiǎn!/もっと食べなさい!)
孩子:我吃飽了~
(Háizi: Wǒ chī bǎo le~/もうお腹いっぱい~)
🌿 手作りスープで「養生(yǎngshēng)」を。
台湾の家庭では、食事の最後にスープを飲む習慣があります。
スープには、薬膳の考え方を取り入れた具材を使うことも多く、
体を温める・疲れを癒す・免疫力を高めるなど、
食べて整える=養生文化が息づいています。
例:四神湯(sì shén tāng/ハトムギと薬膳のスープ)
冬瓜湯(dōng guā tāng/冬瓜スープ)
排骨湯(páigǔ tāng/骨付き肉のスープ)
📚中国語ミニ語彙
家常菜 jiācháng cài 家庭の定番料理
魯肉飯 lǔ ròu fàn ルーローファン
炒青菜 chǎo qīngcài 青菜炒め
排骨湯 páigǔ tāng 骨付き肉スープ
養生 yǎngshēng 体を整える・健康を保つ
圓桌 yuán zhuō 円卓
共食 gòng shí 食事をシェアすること
家的味道 jiā de wèidào 家の味・家庭の味
🍵 まとめ
外食が便利な台湾でも、家庭料理には特別な温もりがあります。
忙しい日々の中で、
家族が一緒にごはんを囲むその時間が、台湾人にとっての「幸福」なのです。
もし台湾の家庭に招かれたら、
「好香喔!(ハオシャンオ/いい匂い!)」と笑顔で言ってみてください。
きっとその食卓に、台湾のやさしさを感じられるはずです。


