🌅 朝の街に広がる活気
朝7時、台湾の街はすでに目を覚ましています。
通勤通学の人々が一斉に動き出す時間。
道路にはバイク(機車 jīchē)がずらりと並び、信号待ちのたびにエンジン音が響きます。
台湾では一人一台と言われるほどバイク文化が根強く、通勤手段として欠かせません。
信号が青になると、バイクが一斉に発進する光景はまるで朝の風物詩。
最初は少し驚くかもしれませんが、次第にそのリズムが心地よく感じられてくるはずです。
🚌 公共交通で通勤する人々
バイクだけでなく、台湾のMRT(捷運 jiéyùn)やバス(公車 gōngchē)も整備が進んでいます。
台北や高雄では、改札をタッチするだけで乗れる「悠遊卡(yōuyóu kǎ/EasyCard)」が一般的。
バス停では列をつくって静かに待つ人々の姿も見られ、日本人にも馴染みやすい雰囲気です。
MRTの車内では多くの人がスマートフォンでニュースをチェックしたり、朝食を片手に小説を読んだり。
“静かな朝の時間を過ごす”という共通点は、日本と似ていますが、
駅構内に漂う豆漿(dòujiāng/豆乳)や蛋餅(dànbǐng/台湾式クレープ)の香りが、どこか台湾らしさを感じさせます。
☕ 朝ごはん文化と「便利さ」
台湾の通勤風景に欠かせないのが、朝ごはん屋さん(早餐店 zǎocāndiàn)。
出勤前に立ち寄る人が多く、テイクアウト用の袋を片手にオフィスへ向かう姿が定番です。
特に人気なのは「豆漿+燒餅(shāobǐng)」「蛋餅+紅茶(hóngchá)」などのセット。
忙しい朝でもしっかり食べるのが台湾流。
また、コンビニ(便利商店 biànlì shāngdiàn)も朝の強い味方です。
コーヒーを買い、「加熱嗎?」(温めますか?)と聞かれる会話も、毎朝のちょっとしたやり取りとして定着しています。
🚦 通勤風景に映る台湾の文化
台湾の通勤時間は、単なる「移動」ではなく、
人と人の関わりや街のリズムが見える時間でもあります。
バイクで通う人、朝市に立ち寄るおばあさん、MRTのホームで勉強する学生…。
それぞれの1日が交差する“生活の交差点”です。
また、台湾の人々は時間に比較的おおらか。
「遅れそう!」という時も、
「慢慢來(mànmàn lái)=焦らずゆっくりね」という言葉が聞こえてきます。
通勤中の台湾には、そんなゆとりと人情味(rénqíngwèi)があふれているのです。
🗣️ 通勤時によく聞く中国語フレーズ
我快遲到了! Wǒ kuài chídào le! もう遅刻しそう!
你今天坐捷運嗎? Nǐ jīntiān zuò jiéyùn ma? 今日はMRTで行くの?
慢慢來,不用急。 Mànmàn lái, bú yòng jí. ゆっくりでいいよ。
小心車子! Xiǎoxīn chēzi! 車に気をつけて!
要不要一起喝咖啡? Yào bú yào yìqǐ hē kāfēi? コーヒー一緒に飲む?
📚 中国語ミニ語彙
通勤 tōngqín 通勤する
捷運 jiéyùn MRT(地下鉄)
公車 gōngchē バス
機車 jīchē バイク
早餐店 zǎocāndiàn 朝ごはん屋
悠遊卡 yōuyóu kǎ 悠遊カード(交通ICカード)
燒餅 shāobǐng 焼き餅パン
蛋餅 dànbǐng 台湾式クレープ
🌇 まとめ
台湾の通勤時間は、生活の縮図。
バイクの列やMRTのホーム、朝ごはん屋の香り――
そのすべてに台湾人の「便利さを大切にする知恵」と「人と人の温かい関係」が表れています。
留学や駐在で台湾に暮らすなら、ぜひ一度“通勤の時間”に目を向けてみてください。
そこには、観光では見えないリアルな台湾の姿が広がっています。


