台湾のコンビニエンスストアに足を踏み入れた瞬間、店内に広がる独特の、しかしどこか懐かしいような香りに気づくはずです。その香りの正体こそ、台湾のコンビニの「顔」とも言える国民的ソウルフード「茶葉蛋(チャーイエダン)」、つまり煮卵です。どこのコンビニにも必ずと言っていいほど置いてあり、台湾人の生活に深く根付いています。
「茶葉蛋」とは?
「茶葉蛋」とは、お茶の葉、醤油、五香粉(ウーシャンフェン)などの香辛料でじっくりと煮込まれた卵のことです。長時間煮込むことで、卵の白身には美しい茶色の模様が入り、中心の黄身まで味が染み込みます。あの独特の香りは、この煮込む過程で香辛料の香りが店内に充満しているためです。
なぜ台湾のコンビニでこんなに人気なの?
茶葉蛋がこれほどまでに台湾のコンビニに欠かせない存在となっている理由はいくつかあります。
- 手軽さ: コンビニでいつでも手軽に、温かい状態で食べられます。小腹が空いた時や、忙しい時の軽食にぴったりです。
- リーズナブルな価格: 1個10元(約50円)前後と、非常に安価です。
- 栄養満点: 卵はタンパク質が豊富で、手軽に栄養補給ができます。
- 台湾らしさ: 台湾ならではの香辛料の風味が効いており、旅行者にとっては手軽に台湾の味を楽しめる一品です。
- 「煮込み」文化: 台湾では、様々な食材を醤油ベースで煮込む「滷味(ルーウェイ)」という食文化が根付いており、茶葉蛋もその延長線上にある国民食と言えます。
どんな時に食べる?
台湾人は、様々な場面で茶葉蛋を食します。
- 朝食に: 豆乳やサンドイッチなどと一緒に、手軽な朝食として。
- 小腹が空いた時に: 仕事や勉強の合間のスナックとして。
- おやつに: 子供から大人まで、幅広い世代に愛されています。
- 旅行中: 列車に乗る前や、バスの待ち時間などに買って食べる人も多いです。
初めて台湾のコンビニに入って、あの独特の香りに戸惑う方もいるかもしれませんが、それは「台湾に来た!」と感じさせてくれる、五感で体験する文化の一部です。ぜひ一度、コンビニのレジ横にある熱々の茶葉蛋を試してみてください。その素朴ながらも奥深い味わいは、きっと台湾の旅の思い出の一つになるはずです。
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